chdman用フロントエンド namDHCの紹介
以前chdmanを利用したCHD変換用のバッチを紹介した事がありましたが、今回はchdmanのフロントエンド namDHCがリリースされていたのでその紹介になります。
実は当エントリーを書いた後でなにげにソースをこっそり確認したら既に次のバージョンの更新内容が書かれていて、GUIの変更や選択可能な項目の追加などがありそうだったので公開を見送ろうか迷いましたが、基本的な機能(主にCHDの作成と展開)で利用する分にはあまり関係無さそうだったのでせっかくだから公開する事にしました。
2022/5/02時点で最新のv1.06での設定内容になります。
namDHCのダウンロード
namDHCはGitHubからダウンロード出来ます。
namDHC_vxxx.zipにchdman.exeとnamDHC.exeが同梱されています。
namDHC.exeだけダウンロードしてchdman.exeはMAMEから持ってくる方がいいのかな?と思いましたが、namDHC v1.06にMAME 0.243から持ってきたchdmanを使ったらうまく動作しなかったのでそういう事もあるんだなと。もし、CHDの作成またはCHDからの展開を実行してもプログレスバーが全く動いてないと感じたらキャンセルしてnamDHCに同梱されているchdmanに差し替えてみてください。
namDHCの使い方
使い方はこちらのページにもありますが色々と補足したいと思います。
namDHC.exeをchdman.exeと同じフォルダに配置して実行します。
namDHC(任意のフォルダ名)
├ chdman.exe
└ namDHC.exe
namDHCを起動するとこんな感じの画面が表示されます。
ぶっちゃけCHDに変換するだけなら変換元のファイル(またはフォルダ)と出力先のフォルダを設定して、CREATE CHD をクリックするだけの簡単なお仕事です。
Job type(ジョブタイプ)
何をしたいのか選択します、ほとんどの場合CHDの作成かCHDから戻すくらいだと思いますけど。
- Create CHD files from media(メディアからCHDファイルを作成)
- Extract images from CHD files(CHDファイルからイメージファイルを抽出)
- Get info from CHD files(CHDファイルから情報を取得)
- Verify CHD files(CHDファイルの検証)
- Add metadata to CHD files(CHDファイルにメタデータを追加)
※現時点では未実装のようです - Delete metadata from CHD files(CHDファイルからメタデータを削除)
※現時点では未実装のようです
Media type(メディアタイプ)
そのまんまなのでいいですね?ここも大抵は CD image でいいはずです。
- CD image
- Hard disk image
- LaserDisc image
- Raw image
Input files(入力ファイル)
変換元のファイルを指定します。Add files でファイル単位の追加、Add a folder でフォルダ単位の追加になります。とりあえずフォルダごと追加しておいて変換したくないものだけ個別に対象から外す事も可能です。
Select input type(入力タイプの選択)
Select input type をクリックして変換対象とする拡張子にチェックを入れますが、デフォルトで以下の4つにチェックが入っているので特に外す必要が無ければそのままでOKです。
- cue
- toc
- gdi
- iso
リストの編集
フォルダごと追加した時くらいしか使わないと思いますが、リストから変換したくないファイルを除外したい場合に以下のボタンから操作します。
- Select all(全て選択)
- Clear selections(選択を解除)
- Remove files(ファイルの削除)
Windowsの基本的な操作ですが Ctrl を押しながらクリックで複数選択、Shift を押しながらクリックで範囲選択になります、念の為。
リスト上のファイルが全て処理対象となるのでそこから外したいものをリストから選択して削除する感じになります。ここでいう Select は変換処理対象ではなくあくまでもリスト上の操作対象の選択で、Remove も実際にファイルを削除するような事はありません。
Output folder(出力フォルダ)
Select a folder から変換後のCHDを出力するフォルダを選択します。
Select output file type(出力ファイルタイプの選択)
CHDを作成する場合に選択可能なのは chd のみ、CHDから展開する場合は以下の3つが選択可能ですが、チェックした拡張子全てに対して出力するのでその点は注意で。
- cue(+bin)
- toc(+bin)
- gdi(+bin、rawなど)
とりあえず cue を選択しておいて展開後にcueファイルを削除、binファイルの拡張子をisoに変更すればいいはずです。心配な方は一度ISOから変換したCHDをその手順で戻してみてハッシュを比較するといいんじゃないでしょうか。その内に出力対象に iso も 追加されそうですがとりあえずそれまではこの方法で。
namDHCの実行
画面中央にある少し大きめのボタンで処理を実行します。CHD作成時は CREATE CHD、展開時は EXTRACT MEDIA のようにジョブタイプによって変化します。
処理が終了すると以下のようなダイアログが表示されるので、ログ的な内容が見たい場合は はい をクリックします。
CHDMAN Options
テキストの右側が微妙に切れてたりしますが、ここも基本的にはイジらなくてOKでしょう。
完了後の自動削除はお薦めしません(特にフォルダ)、チェックする場合は要注意で。
- Force overwriting an existing output file(同名の出力ファイルが存在した場合は強制的に上書き)
- Delete input files after completing(完了後、入力ファイルを削除)
- Also delete input directory(入力ディレクトリも削除)
- Keep failed or cancelled output file(失敗またはキャンセルされた出力ファイルを保持)
- Max number of CPU threaded to use(使用するCPUの最大スレッド数)
- Output parent file for CHD(CHDの親ファイルを出力?)
- Size of each hunk (in bytes)(各ハンクのサイズ(バイト))
- Compression codecs to use(使用する圧縮コーデック)
メニューからの設定
メニューの Settings から設定する項目もあります、ここはお好みでどうぞ。
- Check for updates automatically(自動でアップデートを確認)
- Number of jobs to concurrentry(同時に実行するジョブ数)
- Show a verbose windows(操作に関する追加情報のウィンドウを表示)
- Show a console windows for each new job(ジョブ毎にコンソールウィンドウを表示)
- Play a sound when finished jobs(ジョブ終了時にサウンドを再生)
- Remove entry from list when successful(成功したらリストから削除)
namDHCの紹介でした
そんなわけで以前こちらのエントリーで紹介したバッチを使用しなくても、このnamDHCで簡単にCHDを作成出来るようになります。
ですが、それはそれでまだそれなりに使い道はあるので(内容をコピペして入出力フォルダを変えつつ一括で大量に処理したい場合など)そのまま残しておきますが、どちらも用途に合わせてご利用くださいという事で。