NDSエミュ melonDSの導入と初期設定など
以前はDeSmuME一強という感じだったニンテンドーDSのエミュレータですが、現在ではこのmelonDSがかなり有力な候補になってきているように思います。
そんなわけで以前から書こうと思いながらも日本語化されるまで様子見していたmelonDSの導入と初期設定についてですが、どれだけ待っても日本語化される気配が一向にないのでここらでまとめておく事にしました。
2022/04/10時点で最新の開発版 ビルドナンバー#1360 での設定内容になります。
- 1. 公式の設定ガイド
- 2. melonDS導入の事前準備
- 3. melonDSの導入
- 4. melonDSの設定
- 4.1. Emu settings
- 4.2. Input and hotkeys
- 4.3. Video settings
- 4.4. Audio settings
- 4.5. Wifi settings
- 4.6. Interface settings
- 4.7. Firmware settings
- 4.8. Path settings
- 4.9. Savestate settings
- 4.10. Screen size
- 4.11. Screen rotation
- 4.12. Screen gap
- 4.13. Screen layout
- 4.14. Screen sizing
- 4.15. Aspect ratio
- 4.16. Screen filtering
- 4.17. Show OSD
- 4.18. Limit framerate
- 4.19. Audio sync
- 5. Config 以外の設定
- 6. melonDSの導入完了!
公式の設定ガイド
当エントリーは公式のFAQを参考にしています。
とか言って内容が若干古いような気もしたのであまりちゃんと見てなかったりしますけど。
melonDS導入の事前準備
melonDSの導入にあたってハードウェア要件と起動に必要なファイルの確認です。
ハードウェア要件
公式に記載されている最小構成はどうもネタっぽいのでぶっちゃけ参考になりません…
ですが、多少古めのPCでも何とかなりそうですし、少なくとも現在Windows 10以降のOSが動作しているPCであれば問題なく動作すると思われます。
melonDSの導入に必要なファイル
melonDSの導入には以下のファイルが必要です。
- DSのエミュレーションに必須ではないがあった方が互換性が向上
BIOS、ファームウェア - DSiのエミュレーションに必須
BIOS・ファームウェア・NAND
melonDSの導入
それではmelonDSのダウンロードからインストールまでの手順です。
melonDSのダウンロード
melonDSの安定版は公式サイトから
開発版はGitHub(要アカウント)からダウンロード出来ます。
melonDSのインストール
ダウンロードしたバイナリを任意のフォルダに展開するだけです。
melonDSの起動
melonDS.exeを実行します。
melonDSの設定
基本的な設定はメニューの Config から行います。
Emu settings
まずはエミュレータの全体的な設定から。
General
一般的な使い方であればデフォルトのままでOKです。
- Console type(コンソールタイプ)
プルダウンメニューから DS か DSi を選択、DSiはまだ実験的な段階との事です。 - Boot game directly(ゲームを直接起動)
DSの起動画面をスキップして直接ゲームを起動します。
DS-mode
現在melonDSはBIOSやファームウェアが無くても起動可能になりましたが(以前は必須でした)、外部のBIOSとファームウェアを使用する場合は Use external BIOS/firmware files にチェックを入れて Browse から設定します。
- Use external BIOS/firmware files(外部BIOS/ファームウェアを使用する)
DSi-mode
DSiモードではBIOS・ファームウェア・NAND全て必要なので Browse から設定しなければなりませんが、DSiモードを使用しないのであればこのタブの設定は不要です。
- DSi mode requires DSi BIOS/firmware/NAND(DSiモードはDSiのBIOS/ファームウェア/NANDが必要)
普通にゲームをするだけならSDカードは特に必要無いのでこの辺は適当に流しますね?
- Enable DSi SD card(DSi SDカードの有効化)
- SD card image(SDカードイメージ)
- Image size(イメージサイズ)
- Read-only SD(読み取り専用SD)
- Sync SD to folder(SDをフォルダに同期)
CPU emulation
ここはJITリコンパイラを有効化するくらいで、後はデフォルトでいいでしょう。
- Enable JIT recompiler(JITリコンパイラの有効化)
- Maximum JIT block size(JITの最大ブロックサイズ)
- Branch optimisations(ブランチの最適化)
- Literal optimisations(リテラル最適化)
- Fast memory(高速メモリ)
optimisationsはスペルミスかと思ったらこっちでもいいみたいですね…知らなんだ。
DLDI
普通に使用する分には必要無いのでここも端折らせていただきますね?各項目に関してはDSi-modeタブのSDカードの部分と同じ感じです。
Input and hotkeys
入力に関する設定です。
DS keypad
キーボートとゲームパッドをそれぞれ設定する事ができます。設定するボタンをクリックして [press xxxx] と表示が出ている時にアサインしたいキーやボタンを押します。
[press xxxx] の表示が出ている時に ESC でキャンセル、Backspace で設定内容を削除出来ます。
画面上部にJoystick mappingsと表示されていればゲームパッドの設定、Keyboard mappingsと表示されていればキーボードの設定で画面下部の Switch to xxxxxx mappings をクリックして切り替えます。
複数のゲームパッドが接続されている場合は一番下にある Joystick のプルダウンメニューから使用したいものを選択します。
XinputやDinputなどの設定は見当たらないので、ここで認識されていないゲームパッドは今のところ使用出来ない事になるでしょうか。
Add-ons
ここからはホットキー(ショートカット)の設定になりますが…これは「ボクらの太陽」の太陽センサー用?ですよね?左側がキーボードの設定で右側がゲームパッドの設定です。
- [Boktai] Sunlight +(ボクらの太陽 太陽センサー 一段階強く)
- [Boktai] Sunlight -(ボクらの太陽 太陽センサー 一段階弱く)
しかしよくこんなレアなものに対応しようと思いましたな。
General hotleys
エミュレータの操作に関するホットキーの設定です。Add-onsタブと同様に左側がキーボードの設定で右側がゲームパッドの設定です。
- Pause/resume(一時停止/復帰)
- Reset(リセット)
- Frame step(フレームステップ、いわゆるコマ送り)
1フレームずつ進めます、一時停止状態になるので解除する場合はresumeで。 - Fast forward(早送り)
- Toggle FPS limit(FPS制限切り替え)
- Toggle fullscreen(フルスクリーン切り替え)
- Close/open lid(フタを閉じる/開く)
- Microphone(マイクロフォン)
- Swap screens(画面の入れ替え)
Video settings
画面に関する設定です。
特別な理由が無い限りはOpenGLで内部解像度を上げて Improved polygon setting にチェックを入れておくくらいが無難なのかな?と思います。
ざっくり分けるとDisplay settings(表示設定)でソフトウェアかOpenGLかの選択。
- 3D renderer(3Dレンダラー)
- Software(ソフトウェア)
- OpenGL display(OpenGL表示)
Software選択時の設定。
- Use separate thread(別スレッドを使用)
OpenGL選択時の設定になります。
- Internal resolution(内部解像度)
- Improved polygon splitting(ポリゴン分割の改善)
Audio settings
特にイジらなくても普通に使えますがお好みでイジってみてください。
Audio outputが音声出力。
- Interpolation(補間処理)
- Bitrate(ビットレート)
- Volume(音量)
Microphone inputがマイク入力の設定です。
- None(なし)
- External microphone(外部マイク)
- Blow noise(ノイズ音声)
- WAV file(WAVファイル)
逆転裁判で指紋の粉を吹くようなのは Blow noise にしてマイクを適当なキーかボタンにアサインすればいいような。私がやったのはDeSmuMEだったので違ったらすいません…
Wifi settings
通信する必要が無ければスルーで、私もこの辺はさっぱりなのでごめんなさいという事でね?
Localはローカル接続で
- Bind socket to any address(ソケットを任意のアドレスにバインド)
Onlineはオンライン接続だと思います、たぶん。
- Indirect mode(インダイレクト(間接)モード)
- Direct mode (reauires winpcap/npcap and ethernet connection)
ダイレクト(直接)モード(winpcap/npcapとイーサネット接続が必要) - Direct mode settings(ダイレクトモードの設定)
- Network adapter(ネットワークアダプター)
- MAC address(MACアドレス)
- IP address(IPアドレス)
Interface settings
ここもお好みでどうぞ。
- Hide mouse after inactivity(非アクティブ時にマウスを隠す)
- Hide after x second of inactivity(非アクティブな状態が x 秒間続いたら隠す)
- Pause emulation when window is not focus(ウィンドウにフォーカスがない時はエミュレーションを一時停止)
Firmware settings
外部ファームウェアを使用していない、またはファームウェアの設定内容を上書きしたい場合、Override settings from external firmware にチェックを入れて各項目を入力します。
- Override settings from external firmware(外部ファームウェアからの設定をオーバーライド)
User settingsの各項目に関してはニンテンドーDS本体の設定と同じなのでいいとして、Network settingsは通信しないなら不要という事で例によって端折らせていただきます。
- MAC address(MACアドレス)
- Randomize(ランダム化)
Path settings
セーブファイル・ステートセーブ・チートファイルの保存場所を変更したい場合にここで設定します。何も入力しなければイメージファイルと同じ場所に作成されます。
- Leave a path blank to use the current ROM’s path(現在のROMパスを使用する場合はパスを空白にしておく)
Savestate settings
セーブステートにセーブファイルを含めたくない場合は Savestate settings > Separate savefiles にチェックを入れます。
- Separate savefiles(セーブファイルの分離)
いわゆる過去のステートをロードしたらゲーム内のセーブデータまで巻き戻っちゃった的な現象を防ぎます。
Screen size
ウィンドウサイズを 1x ~ 4x で設定します。
Screen rotation
画面を回転、縦画面のゲームでは270°に設定します。
Screen gap
上画面と下画面の間隔を空けたい場合に設定します。
Screen layout
画面のレイアウトを設定します。
- Natural(実機通り的な意味?)
- Vertical(縦並び)
- Horizontal(横並び)
- Hybrid(混合?)
- Swap screens(画面の入れ替え)
ぶっちゃけNaturalとVeticalの違いなどはほとんどわかりませんが、Hybridにすると右側に縦並びの画面が、左側に上画面を拡大した画面が表示されます。
Screen layoutの設定を変更してもすぐに反映されない場合はScreen sizeも適当に変更してみてください。それでも変わったように見えない場合もありますけどね?
Screen sizing
上下画面の大まかなサイズというか比率的なものを変更しますが…これも正直よくわからないと言いますか。私の環境では他の設定との兼ね合いもあってか違いが全くわからない場合があって、例えば Emphasize~ は画面サイズを4倍にしないと Even と変わりませんでした。
- Even(均等)
- Emphasize top(上画面を強調)
- Emphasize bottom(下画面を強調)
- Auto(自動調整)
- Top only(上画面のみ)
- Bottom only(下画面のみ)
- Force integer scale(強制的に整数倍のスケールにする)
とりあえず色々イジってみてくださいという事で。
Aspect ratio
アスペクト比はデフォルトの4:3が無難かと思われますが、Topが上画面でBottomが下画面の設定です。
- Top 4:3 (native)
- Top 16:9
- Top 21:9
- Top Window(ウィンドウの幅に合わせる的な感じ?)
- Bottom 4:3 (native)
- Bottom 16:9
- Bottom 21:9
- Bottom Window(ウィンドウの幅に合わせる的な感じ?)
4:3以外だとウィンドウサイズを変更した時に枠いっぱいになるよう高さを自動調整してくれないので見た目がレターボックスっぽい感じになります。手動で高さを調整すれば済む話ですけど。
Screen filtering
画面フィルタリング、拡大時にバイリニアフィルタが適用されます。
Show OSD
画面左上に表示されるメッセージ(一時停止やステートセーブした時などに出る)を非表示にしたい場合はチェックを外します。
Limit framerate
フレームレートを制限します。
チェックを外しても Audio sync が有効になっていると効果がありません。
Audio sync
音声と同期します。
Config 以外の設定
あとは Config 以外から設定する項目をいくつか。
チートの有効化
System > Enable cheats でチートを有効化します。
DSiウェアの管理
設定とはちょっと違いますがDSiウェアをNANDに追加する際に System > Manage DSi titles から管理画面を起動します。
ファームウェア画面の起動
これも設定とは違いますがDS・DSiモード共に File > Boot firmware でファームウェア画面を起動します。
BIOSを設定していない場合はこの機能は利用出来ません。
melonDSの導入完了!
melonDSはあまり設定項目が無かったはずだからサラっと書けるだろう…と思ったら大間違いでした。なんでこれまだ安定版が出てないんだろってくらいの充実っぷりですね。
とりあえずmelonDSの導入とざっくりとした設定はこれでだいたいOKではないかと思います。当エントリーがmelonDS導入の際に少しでもお役に立てば幸いです。
その他のエミュレータの導入と初期設定についてのページはこちらにリンクをまとめてありますのでよろしければご利用ください。