マルチエミュにいいかもなサンワの16ボタンゲームパッド
先日Amazonのブラックフライデーセールでゲームパッドがいつもより安くなっていたのでエミュレータ用にいくつか購入してみました。
その内の1つが当エントリーで紹介するサンワの16ボタンゲームパッドですが、主にマルチエミュでサターン・メガドラ・3DOのようなフェイスボタンが3つ、または6つ並んだタイプの機種までそれ1つでカバー出来ていいんじゃないかと以前から思っていたものです。
コントローラーの仕様
私が求めていたレトロゲー用のコントローラーで必要な条件を満たしているのは恐らくこれだけじゃないかと思われますが、その条件というのが
- いわゆるPSレイアウト
十字ボタンとスティックの位置的な意味で - フェイスボタンが横並びで3つ、または6つ
PCエンジンの IIIIII とかサターンの ABC と XYZ みたいな
このたった2つなんですが、探してみるとなかなか見つからないんですよねこれが。
某ファイティングコマンダーみたいに L とか R をその位置に持ってくるのは無しの方向で、それはそれで必要なボタンなので。
そもそもフェイスボタンが6つのゲームパッドがサターンパッドのレプリカみたいなのしか無くて、でもそれだとボタンの総数が少ないので汎用的には使えないのが何とも悩ましいところ。
そうなると必然的にこのゲームパッドにたどりつくんじゃないかという事で、このパッドをマルチエミュで使っている方は結構多かったりするんじゃないかと思いますが実際どうなんでしょうね?
3つの入力方式に対応
このゲームパッドは3つの入力方式に対応していて mode ボタンによって任意のタイミングで切り替えられますが、16ボタンをフルに活かしたい場合はDinput一択になるかと思います。なんで?と思った方はこの後のリンク先にある商品説明で デジタル、アナログ、Xinputモード対応 というところを参照してください。
Xinputではフェイスボタン一番右の 36 ボタンが LR ボタンになります。Dinputではデジタルだと右スティックが 1 – 4 ボタンになるので右スティックを使わないのであれば問題ないですが、右スティックを使うならアナログ一択になります。
モードの切り替えは mode ボタンを長押しでDinputとXinputの切り替え、mode ボタンをチョイ押しでデジタルとアナログの切り替えになっています。
現在の入力方式は 4 ボタンの上にあるLEDの状態で確認出来ます。
- 点滅:Xinput
- 消灯:Dinput(デジタル)
- 点灯:Dinput(アナログ)
LEDが点灯していなかったら mode をチョイ押しでアナログに、LEDが点滅していたら mode を長押しでDinput(デジタル)になります。
ここではざっくりとした説明しかしてませんので詳細はこちらの商品説明を参照していただけると幸いです。
PCとの接続
有線コントローラーなのでUSBをぷすっと挿してWindowsの設定がこんな感じになっていればOKです。
マルチエミュで使ってみる
とりあえずBizHawkとaresで試してみましたがどちらも簡単なので特に説明は不要でしょう(手抜き感)、何も考えなくても普通にアサイン出来ますので。
ちょっとめんどくさいのがRetroArchです。
RetroArchの場合
起動したらコントローラのドライバを確認、または変更します。
ドライバ > コントローラ > Dinput または SDL2
正しく認識されていればRetroArch上のデバイス名は 400-JYP62U Series Gamepad になるはずです。
あとはいつも通りにボタンを設定していけばいいのでこれも別に難しくはないんですが、このゲームパッドの 36 ボタンを何れかのコアで ゲームのコントローラーとして使用したい場合 はとりあえずどこかにアサインしておく必要があります。
ホットキーとして利用したい場合は一般的なエミュレータと同様に 1245(2356 でも可)ボタンをABXY(○×△□)的な感じにしておけばいいでしょう。
ちなみに私の場合はレトロゲーではまず使う事が無いと思われる R3L3 に 36 のボタンをアサインしておいて、必要に応じてコア用のリマップでそれを設定するようにしてみました。
いまいちわかりにくいかもしれませんが、以下の画像は左がポート1の入力設定で右がサターンコア(Beetle Saturn)でのリマップ例です。
RetroArchの表示上は実際のボタン名と数字が1つズレるようです。
てかこのリマップの設定って左辺と右辺が逆の方がわかりやすいような…そうでもないですか?
オートコンフィグを使用する場合
例によって 36 ボタンは割り振られていませんが、一応オートコンフィグも利用可能です。
SDLには該当するオートコンフィグ用のファイルが無いようなのでDinputのみ?
私の場合はメガドラやサターンを実機のようなレイアウトにしたくてこのゲームパッドを購入しましたが、ホットキーを割り当てる為のボタンが欲しくてこのゲームパッドを選んだという方なら使えるかもしれません。
設定内容は以下のファイルを参照しているようです。
RetroArch本体のフォルダ/autoconfig/dinput/JY-P62U Series ONLINE GRIP.cfg
内容をイジりたい場合はそのファイルを直接編集するのもありですが、オートアップデーターで更新すると上書きされるのでその点は注意が必要です。
尚、自分でコントローラーのプロファイルを作成すると 400-JYP62U Series Gamepad.cfg という違ったファイル名になるので自分でプロファイルを作成してそちらを参照するようにした方がいいんじゃないかな?と思います。(未検証)
もうちょっと詳しく調べてみようかと思いましたが、オートコンフィグの検証は現在の入力設定をいちいち初期化しなければいけないのでそこまでやってません…申し訳ない。
このゲームパッドの個人的な感想
まだそれほど使ってはいませんがとりあえず感じた事を何点か挙げてみたいと思います。
ボタンの質感はそれほど安っぽくもない代わりに高級感も無い値段相応と言えるでしょうか。グリップの部分が角ばっているのと他のゲームパッドに比べて微妙に大きいかな?という感じなのでその辺りは好みが分かれるところだと思いますが、それはまぁどのパッドにも言える事なので。
ボタンの間隔が微妙に狭い部分があるのでたまーに誤爆するかも。一番やっちゃいそうなのは 16 だと思うのでこのボタンを使う場合はうっかり押しちゃっても被害が少なくて済みそうな機能をアサインした方がよさげです。
フェイスボタン的にはいかにも格ゲーに向いてそうに思えますが、十字ボタンが一体型でどこか一方向に入れると十字ボタン全体が凹む感じなのでむしろ技が出ない!出にくい!という事になりそうです。もちろん普通に使う分には特に困らないんですけどね?
耐久性に関してはまだ何とも言えませんが私の場合はそれほど酷使する事も無いと思うので、それなりに持ってくれるんじゃないかなと期待しています。
ボタンが多いのは便利
多けりゃ多いほどいいってもんでもないですが、足りないよりはいいですよね?
何と言っても6ボタン用のゲームパッドとして実機と同じ感覚で使えますし、余っているボタンにはターボモードやポーズなどのホットキーを割り当ててもいいので、あればあったで便利なコントローラーではないかと思います。