Xboxエミュ xemuの導入と初期設定など

設定・使い方xemu,Xbox

Xbox Boot画面

XQEMUの後継的な位置付けで動作するゲームも増えてきているXboxエミュレータのxemuですが、編集可能な項目が少ない事もあって設定はそれほど難しくない反面、導入で躓くと起動すら出来ないという悩ましいところがあるように思います。

そんなわけでいつものように私がわかる範囲でですが、参考リンクを貼りつつxemuの導入と初期設定についてまとめてみました。

当エントリー執筆時のxemuのバージョン

2022/04/13時点で最新の開発版 v0.6.2-90-g6f507c80afでの設定内容になります。

公式の設定ガイド

xemu公式サイトのドキュメントを参考にしています。

xemu導入の事前準備

xemuの導入にあたってハードウェア要件と起動に必要なファイルの確認です。

ハードウェア要件

公式にはGPUについてしか書かれていませんねぇ…

  • OpenGL 4.0互換

最近のものなら内蔵GPUでもほぼオッケーみたいな事も書いてあるので、要求されるスペックはそれほど高くはないかもしれません。

xemuの導入に必要なファイル

xemuの起動には以下のファイルが必要です。

xemuの導入に必要なファイル
  • MCPXブートROM
  • BIOS
  • HDDイメージ

HDDイメージは著作権で保護されたコンテンツを一切含まない、ダミーダッシュボードのみを収録した8GBのイメージファイルがこちらからダウンロード出来ます。

展開してもいきなり8GBになるわけではないので安心してください。最初は4MBくらいで使用している内に少しずつ大きくなっていく感じです。

代替BIOSについて

有志の方が作成した代替BIOSがあるようです。私は使用していないので実際どうなの?というのはいまいちよくわかりませんが、とりあえずご参考までにという事で。

こちらがMCPXブートROMで

これは私の環境でも使えるようでした。どのくらい互換性があるかはわかりませんが。

こちらがBIOSです。

これ「Xboxのオリジナルゲーム(オリジナル、コピー問わず)をロードすることはできません。」って書いてあるような…

xemuの導入

それではxemuのダウンロードからインストールまでの手順です。

xemuのダウンロード

xemuの最新版は公式サイトからダウンロードします。

xemuのインストール

ダウンロードしたバイナリを任意のフォルダに展開するだけです。

xemuの起動

xemu.exe を実行します。

xemuの設定

xemuの初回起動時(システムフォルダが無い場合)に次の画面が表示されます。

Settings をクリックします。

Settings

以下の項目は Browse をクリックして設定します。

  • Flash (BIOS) File
  • MCPX Boot ROM File
  • Hard Disk Image File(HDDイメージ)
  • EEPROM File
    無ければ新規作成されますが、自分で用意したものがあればそれを設定出来ます。

HDDイメージにダッシュボードをインストールしていない場合は通常のBIOSでは起動出来ないので、いわゆるデバッグBIOSが必要です。バージョン(リビジョン)も1.0に対応していないとダメなようです。公式のドキュメントによると「COMPLEX 4627を使用した場合に最も成功したとの報告があります」という事です。

BIOSのバージョンに関してはこのページが参考になる?かも?

以下の項目はプルダウンメニューから選択、またはチェックを入れて設定します。

  • System Memory(システムメモリ)
    デフォルトは64MBですが128MBも選択可能です。
  • Skip startup animation(起動時のアニメーションをスキップ)
    私はチェックを入れてますがお好きなように。
  • Check for updates on startup(起動時にアップデートを確認)
    これもお好みで。

ちなみにこの設定画面はメニューから Machine > Settings を選んだ時と同じです、念の為。

ひと通り設定が済んだら右下の Save をクリックして右上の x で閉じます。あと参考までに左下の Help をクリックすると公式サイトのドキュメントがブラウザで開きます。

この画面の項目を変更した場合は再起動させないと設定が反映されないので、一旦xemuを終了させて再起動しましょう。別にひと通り設定が済んでからでも構いませんけど。

Input

メニューの Machine > Input でコントローラーの設定を行います。と言っても出来る事は使用するデバイスの選択のみで、ボタンやスティックなどの割り振りを任意に変更する事は出来ません。

ポートを選択して Input Devices のプルダウンメニューから使用するデバイスを選択します。

この画面での設定はここまでですが、設定したデバイスを操作すると表示されているゲームパッドが反応するのでどのボタンが割り振られているか確認する事は可能です。

尚、キーボードの設定内容はこちらのページを参照してください。

View

メニューの View から画面表示に関する設定を行います。

  • UI Scale(UIスケール)
    メニューの表示サイズを設定します、とりあえずイジってみればわかるかと。
  • Rendering Scale(レンダリングスケール)
    内部解像度の事かと思います、たぶん。
  • Scaling Mode(スケーリングモード)
    Center(センタリング)
    Scale(デフォルト)
    Scale (Widescreen 16:9)
    Scale (4:3)
    Stretch(ウィンドウに合わせる)
  • Fullscreen(フルスクリーン表示)

ウィンドウサイズの設定

これは例によってUIからではなく設定ファイルを直接イジる系なのでxemuを起動してない時にしてくださいね?

以下の場所にあるxemu.iniをテキストエディタで開きます。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\xemu\xemu\xemu.ini

以下の部分を編集しますが、アスペクト比を考慮しつつ高さはメニューバー(約24px?)を含んだ値のようなのでそれも加算した方がいいように思います。

アスペクト比4:3の場合の例

window_width = 1280
window_height = 984

EEPROMの設定

ここまでの設定で一応ゲームを起動してプレイ出来る状態にはなっていますが、リージョンや言語などダッシュボードから行う設定が全くされて無い状態です。

要はこの画面からする設定ですね?

ダッシュボードをインストールする場合

xemuのHDDイメージにダッシュボードをインストールする手順はこちらのエントリーで紹介してますのでよろしければどうぞ、結構めんどくさいですけど。

てかこれをインストールする時にデバッグBIOSが必要かも…

EEPROMを編集する場合

とりあえず動けばOKという方や、後からHDDイメージにダッシュボードをインストールするのであればこの作業は不要ですが、そうでない場合はXbox EEPROM Editorを使用してEEPROMの設定が可能です。

Xbox EEPROM Editorのダウンロード

公式のドキュメントにリンクがあるのでそちらからダウンロードします。

ダウンロードしたバイナリを任意の場所に展開して、XboxEepromEditor.exeを実行します。

環境によっては.NET Frameworkのインストールか更新が必要かも?

EEPROMの編集

EEPROMの設定を新規に作成して上書きでもいい気はしますが、ここではxemuが自動作成したeeprom.binを編集する方向でいきます。

File > Open で以下の場所にあるeeprom.binを開きます。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\xemu\xemu\eeprom.bin

とりあえずこの辺だけ設定しとけばいいだろう的なところを適当にイジってますが、シリアルっぽい値が羅列してあるところはランダムに生成(規則性はあるかもしれませんが)されてるようなので気にしなくてOKです、たぶん。

Security

Securityタブではリージョンを日本にします。

  • Region
    Japan にチェックを入れます。

Factory

Factoryタブでは映像方式をNTSC-Jに。

  • Video Standard
    NTSC-J に設定。

General

Generalタブはタイムゾーンに言語、画面や音声に関する設定です。

  • Time Zone(タイムゾーン)
    Tokyo (GMT+9) に設定。
  • Language(言語)
    Japanese(日本語)に設定
  • Video(ビデオ)
    とりあえず 480p720p1080i にチェック、あとは好みで Widescreen とか。
  • Audio(オーディオ)
    特にイジる必要はありません、と言うか現時点では Surround は未サポートなのでチェックを入れないようにという事です。

ここでワイドスクリーンにチェックを入れた場合は、xemu側でも View から Scale (Widescreen 16:9) に設定しておいた方がよさげです。

これ以降のタブはペアレンタルコントロールとかなので私はスルーしましたが設定したい方はどうぞ。

設定が済んだら File > Save As でeeprom.binを選択して上書きの確認が来たら はい を選択して終了します。

xemuの導入完了!

これで最低限必要な設定はひと通り出来たんじゃないかと思いますがうまくいったでしょうか?実は導入がうまくいってもこの次は「isoをロードしたけど起動しねぇ!」みたいな事があったりするんですよね…という事でそんな時はこちらのエントリーが参考になれば幸いです。

その他のエミュレータの導入と初期設定についてのページはこちらにリンクをまとめてありますのでよろしければご利用ください。