PS2エミュ PCSX2のセーブデータをゲーム毎に管理する
PCSX2ではデフォルトで「ゲームに合わせセーブデータを管理する」という機能が有効になっていますが、実際はある事を手作業で行なわないと効果が無いのでこの機能に気付いてない方もみえるのではないでしょうか。
という事で当エントリーではPCSX2のメモカ関連の機能について書いてみたいと思います。
ゲーム毎のセーブデータ管理を有効にする
早速タイトルの件ですが実はこれフォルダタイプのメモカ(以下、当エントリーではメモカフォルダと表現してます)を作成してポートに差してないとちゃんと機能しないんですね。
一応メモカ設定画面の項目の下に英語でこんな感じの事が書いてあります。
(フォルダタイプのみ / カードサイズ:自動)起動したゲームのセーブのみを読み込み、他のセーブは無視します。セーブの容量が足りなくなるのを防ぎます。
なのでゲーム毎にメモカを作るわけではなくフォルダをメモカに見立ててその中にゲーム毎のサブフォルダを作るという感じになるでしょうか。
フォルダタイプのメモカを作成
設定 > Memory Cards…で設定画面が表示されたら作成...をクリックします。
ファイル名にmy memory card(最後に.ps2が自動で付加されます)がセットされますがそれでよければそのままで、変えたければ任意の名前を入力しましょう。サイズはFolder [Recommended]を選択して作成をクリックします。
作成したメモカフォルダを選択して差し込む...をクリックします。(右クリックメニューからでも同様の操作が可能です)
どちらのポートに差し込むか聞いてくるのでポート1でよければそのままOKで。
指定した方のポートが先ほど作成したメモカフォルダになっていればOKです。
メモカを作成した直後は未フォーマットの状態なので、ゲーム内でセーブする時にフォーマットの確認が来たら指示に従ってフォーマットしてください。
メモカフォルダの中身
セーブデータを保存したメモカフォルダの中身は以下のような感じになります。
BISLPM-nnnnn(ゲーム毎のサブフォルダ)
BISLPM-nnnnnxxxxx
BISLPS-nnnnn
BISLPS-nnnnnxx-xx
_pcsx2_superblock(これだけファイル)
ゲーム毎のサブフォルダ名はBI+ゲームID+αとなっているので、それが何のセーブデータなのか知りたければゲームIDの部分(SLPx-nnnnn)をコピってググるしかなさそうです。後ろに何文字か余分についている場合はそこから推測可能な場合もありますが。
BISLPM-62098BUSINWZ(BUSIN 〜Wizardry Alternative〜)
BISLPS-25199USAGAS00(アンリミテッド:サガ)
BISLPS-25230SC2(ソウルキャリバー II)
ちなみに_pcsx2_superblockは必須ファイルなのでこれが無いとメモカフォルダとして認識されなくなりますが、内容は固定っぽいのでうっかり消してしまっても他のメモカフォルダ(フォーマット済みのもの)からコピってくれば大丈夫です。
メモカフォルダのメリットとデメリット
便利な機能なのは間違いないですが全部これでいいかと言えばそうでない場合もありそうです。
メモカフォルダのメリット
それではまずメモカフォルダを使用するメリットから。
ゲーム毎にメモカを差し替えなくていい
やはりこれが一番のメリットでしょうか。まぁ32MBくらいのメモカを作成しておけばそれ1枚だけでも割と何とかなっちゃうかもしれませんが。
セーブデータの容量節約
ゲーム毎にメモカを作成すると実際はホンのちょぴっとしか使ってなくても1枚につきしっかり8MBとりますからね。とは言え使わない時は圧縮しておけばいいですし、気にするほどの容量でも無いと言えばそうなんですけど。
容量の上限を気にしなくていい
メモカ1枚あたりの上限は通常サイズのメモカなら8MBですがこれを気にしなくてよくなります。さすがに無制限とはいきませんが物理的にSSDかHDDの限界まではいける事になるでしょうか。
メモカフォルダのデメリット
メリットばかりではなくデメリットもあるわけで。
何のゲームのセーブデータか判断出来ない
サブフォルダ名がゲームIDを元に作成されるのでパっと見ただけでは何のゲームのセーブデータか判断出来ません。メモカフォルダの中身を直接イジる事はあまり無いかもしれませんが移動やコピーをしたい時にちょっと悩ましいです。
メモカユーティリティーが利用出来ない
PCSX2をディスク無しで起動した時に利用可能なメモカマネージャーでデータが読み込めません。起動したゲームIDからセーブデータを引っ張ってくる仕様なので仕方ないですわね。
ディスク複数枚組のゲームなどで不都合がありそう
ディスク2枚組以上のゲームでディスク毎にゲームIDが連番で振られていた場合、セーブのタイミングによってはディスクが変わった時にデータが読み込めないという困った自体が想定されます。(実際そうなるかは未確認ですが)
また、シリーズ作品などで前作のセーブデータやクリアデータがあると何か特典が貰えたりデータを引き継いでプレイ可能だったりする場合にもそのデータを確認する事が出来ません。
メモカとメモカフォルダは相互変換が可能
このようにメモカフォルダにはメリットだけでなくデメリットもありますが、これから紹介するメモカとメモカフォルダの変換機能を利用して巧く使い分ける事でその辺りはフォロー出来るのではないかと思いますがどうでしょう。
メモカ・メモカフォルダの変換方法
変換したいメモカ、またはメモカフォルダを選択して変換...をクリックします。
ファイル名に変換元のファイル名+_convertedがセットされますがそれでよければそのままで、変えたければ任意の名前を入力しましょう。メモカフォルダをメモカに変換する場合はサイズも指定して変換をクリックします。
メモカフォルダの総データ容量が設定したメモカのサイズを超えていると全てのデータが反映されない場合があるようです。なので、変換前のメモカフォルダに尋常じゃないくらいデータをためこんでいた場合は、フォルダを複数に分割してそれぞれのフォルダに_pcsx2_superblockをコピーするなどしてサイズ調整してみるといいかもしれません。
変換したメモカが追加された事を確認します。
メモカに変換した場合はメモカユーティリティで利用可能になりますし、メモカフォルダに変換した場合は中のサブフォルダを他のメモカフォルダに移動してまとめる事も可能です。その場合_pcsx2_superblockはメモカフォルダに1つあればいいので上書きしてしまっても移動させなくてもノープロブレムです。
メモカ関連の機能を巧く活用しましょう
PCSX2のメモカ関連機能の応用としましては
- メモカフォルダをメモカに変換してポート1に、新規作成したメモカをポート2に差し込んでシステムのメモカユーティリティでセーブデータの内容を確認しながら整理整頓する。
- ゲーム毎にメモカ1枚使っていたのを全てメモカフォルダに変換して1つのメモカフォルダにまとめる。
- シリーズ作品などで特典やデータ引き継ぎのあるセーブデータだけまとめたメモカを作成する。
こんな事も可能になると思うので巧く活用して楽しみましょう。