おすすめのネオジオポケットエミュとセーブデータの互換性および移行について
ネオジオポケットもワンダースワンと同様に現在も更新が続いているエミュレータというのは既に無く、ほぼ10年から20年くらい前に更新が終了しています。
こちらも以前から愛用しているエミュレータがあれば…と言いたいところですが、ワンダースワンのエミュレータと違いネオジオポケットのエミュレータは現在のPC環境では巧く動作しないものもあったので、やはりこちらでもマルチエミュを激しくお薦めする事になります。
当エントリーはワンダースワンのエントリーをベースにリライトしたものなので、そちらを読んでいただいた方には使い回し感が半端ないかと思いますがその点は何卒ご容赦を。
ネオジオポケットに対応したマルチエミュ
特にどれが推しという事はないのでひと通り使ってみて自分が一番使いやすい、自分にとって必要な機能が揃っていると思うエミュレータを選ぶのがベストでしょう。この辺りは好みの問題になると思いますのでね?
各マルチエミュのリンクや対応システムなどはこちらのエントリーにまとめてありますので併せてご利用いただければ幸いです。
RetroArch
MednafenのNeoPopコアとRaceをベースにした2つのコアがあります。既にRetroArchを利用しているならコアをダウンロードするだけで導入出来るのでわりとお薦めです。
尚、RetroArchでは同じシステムでもコアが複数ある場合、セーブデータの互換性が無かったりファイル名や拡張子が変わる場合があるので注意が必要です。
こちらのリンクはRetroArchのネオジオポケットに関するドキュメントです。
BizHawk
こちらもMednafenのNeoPopコアがベースです。ワンダースワンでは他のエミュレータからセーブデータを移行するのにバイナリエディタで編集が必要でしたがネオジオポケットでは拡張子の変更だけで利用出来ます。
今のところ私が確認した中ではニンテンドー64でも編集が必要です。
ares
aresのコアは基本的に全てオリジナルだったと思いますが、設定が比較的簡単な方だと思うのでめんどくさがりな方にお薦めかも。
残念ながらネオジオポケットは他のエミュレータとセーブデータの互換性が無いようです。詳細は後述しますがイメージファイルを展開してそこに直接セーブデータを書き込んでる感じ?のような。
こちらのリンクはaresの動作確認リストです。
Mednafen
NeoPopがベースのコアです。移行先としてはあまりお薦めではありませんが、このエミュレータからデータを移行する場合もあると思うので一応挙げておきます。
こちらのリンクはMednafenのネオジオポケットに関するドキュメントです。
セーブデータの互換性と移行について
いくつかのエミュレータ間でセーブデータに互換性があるので移行は可能ですが、互換性の無いものに関しては移行は諦めるしか無い感じでしょうか。
エミュレータによっては起動後(正確には起動してセーブデータを読み込んだ後のエミュレータ終了時?)にセーブデータのサイズ(と内容も多少)が変わってしまうので、そのエミュレータへの移行は可能でもその逆は出来なくなる場合があるようでした。
検証に使用したゲームと確認方法
ネオジオポケットの方はセーブデータの引き継ぎがわかりやすいゲームが思いつかなかったのでネオジオポケットカラーでしか確認していませんがその点はご了承を、恐らく違いは無いと思いますのでね?たぶん。
セーブデータのサイズはゲームによってバラバラのようです。
- 伝説のオウガバトル外伝 ゼノビアの皇子
セーブデータが存在 - スーパーリアル麻雀 プレミアムコレクション
ギャラリーにデータが存在
セーブデータの移行
まずはセーブデータの移行が可能なエミュレータから。
スタンドアローン版のエミュから移行を確認出来たのはNeoPopだけでした。NeoPocottとKoyoteに関してはセーブデータのフォーマット次第という事になりますが、NeoPopと互換性があれば問題無く移行出来るはずです。
ares以外のセーブデータ移行について
aresだけ移行を断念したのでまずはそれ以外のパターンから。元のデータをそのままコピーか、コピー後に拡張子を変更するだけでOKです。
セーブデータが手元に残っていない&現在のPC環境ではセーブデータが作成出来なくて確認が取れなかったエミュレータも含めています。
エミュレータ | 拡張子、備考など |
---|---|
NeoPop | フォルダ:/Battery/ 拡張子:ngf |
NeoGPC | フォルダ:/Battery/ 拡張子:ngf ※起動後にセーブデータのサイズが変わる |
NeoPocott | 検証出来ませんでした |
Koyote | 検証出来ませんでした |
RetroArch(NeoPop) | フォルダ:/saves/ 拡張子:flash |
RetroArch(RACE) | フォルダ:/saves/ 拡張子:ngf ※起動後にセーブデータのサイズが変わる |
BizHawk | フォルダ:/NGP/SaveRAM/ 拡張子:SaveRAM |
Mednafen | フォルダ:/sav/ 拡張子:flash |
NeoGPC
スーパーリアル麻雀は特に問題ありませんでしたが、ゼノビアの皇子は起動しない(本体ごと落ちる)ので検証出来ませんでした。
また、起動後にセーブデータのサイズが変わってしまうので、そうなるとRetroArch(RACE)以外のエミュレータには移行出来なくなる場合があります。
スーパーリアル麻雀はサイズが変わった後でも他のエミュレータと互換性がありましたが、ゼノビアの皇子は認識されないようです。
NeoPocott
スーパーリアル麻雀は起動しましたがエラーでセーブデータが作成出来ず、ゼノビアの皇子は起動しないので検証出来ませんでした。
ROM info... から確認するとEmulation StatusがBlack screenとなっていたのでエミュレータがまだ対応していなかったようです。
Koyote
本体は起動しましたがゲームを起動しようとすると落ちるので検証出来ませんでした。
セットアップを失敗してる可能性もありますが何か必要でしたっけ…
RetroArch(NeoPop)
イメージファイルがzip形式の場合(ほとんどの方がそうだと思いますが)セーブデータのファイル名は以下のようになります。
zipファイル名.zip#ファイル名.flash
いまいちピンとこなかったら一旦空データを作成してみてください。
RetroArch(RACE)
他のエミュレータからの移行は可能ですがNeoGPCと同様で起動後にセーブデータのサイズが変わってしまうので、そうなるとNeoGPC以外のエミュレータには移行出来なくなる場合があります。
Mednafen
Mednafenでセーブデータを新規作成した場合はファイル名と拡張子の間に32桁のMD5が付加されますが、既存のセーブデータを移行する場合はその部分が無くても認識します。
例)イメージファイル名.123456789abcdef0123456789abcdef0.flash
aresのセーブデータ移行について
私なりに色々と試行錯誤してみましたが、現時点ではaresと他のエミュレータでセーブデータを共有するのはちょっとムリっぽいかな?と判断しました。
エミュレータ | 拡張子、備考など |
---|---|
ares | デフォルトの場合 イメージファイルと同じフォルダ 設定した場合(ここでは /saves/ にした例) ネオジオポケットカラー フォルダ:/saves/Neo Geo Pocket Color/ ネオジオポケット フォルダ:/saves/Neo Geo Pocket/ 拡張子:sav |
とりあえず私が調べた範囲でわかった事を箇条書きにしておきますが、ここで言うイメージファイルはzipに圧縮してある場合それを展開した状態になります。
- イメージファイルをコピーして直接セーブデータを書き込んでるっぽい
なんでセーブデータ2MBもあるの?と思ったらそういう事でした。ファミコンのディスクシステムで同様の事をしているエミュレータがありますね。 - セーブデータのアドレスはゲーム毎に違うっぽい
aresで作成したセーブデータとイメージファイルをバイナリ比較で判断しました。 - ↑で調べたアドレスに他のエミュレータのセーブデータをコピペしてみる
さすがにそんな単純な話ではないようです…
ですが、aresはネオジオポケットカラーのファームウェアを利用しているだけあって(確か必須だったはず)エミュレート性能はかなりいいように思います。私はaresでゼノビアの皇子をエンディングまで進める事が出来ましたし、他のエミュレータにセーブデータを持っていく事は出来ませんが最初から最後までaresで通してやるつもりならそれもありなのかな?と。
ネオジオポケットはマルチエミュがお薦め
どうしてもワンダースワンの時と似たような感想になっちゃいますが、やはり古いエミュレータと比べると現在のエミュレータは使い勝手がいいです。UIもそうですけどやはり最低でもステートセーブや早送り(ターボモード的な)すら無かったりすると昔のゲームとかホントやってられないと思う事ありますからねぇ…
そんなわけでネオジオポケットもおすすめはマルチエミュという事で。